みなさま、こんにちは。
今回はカフェで読みたい本をご紹介したいと思います。ジャンルは特に決めていないので、カフェで本を読んで、お勧めしたいと思えた本をご紹介したいと思います。
記念すべき1冊目は、米澤 穂信さんの『王とサーカス』という小説です。
ご興味がございましたら、最後までご一読よろしくお願いいたします。
1ストーリー・・・3.5点
ネパールを舞台に主人公の大刀洗(たちあらい)が、突然起こった国王殺害事件をたまたま現地に滞在していたジャーナリストとして、真実を伝えるために取材を行い、事件の全容を知ろうとする中、取材を行った一人の軍人が殺害された。
2001年に実際に起きた応急事件を取り込んで描かれたミステリー。混乱したネパールで主人公の身近に起こる事件の謎を解いていく。
実際に起こった事件を軸にしたミステリーという点では、数多く存在する小説の1つに過ぎないと思います。正直、私も購入する際に少し悩みましたが、「このミステリーがすごい!(2016年版【国内篇】」「週刊文春(2015ミステリーベスト10【国内篇】)」「このミステリーが読みたい!(2016年版【国内篇】)」すべて1位を記録されている小説です。
面白くないわけがないと思い、読み始めました。
2表現力・・・4.5点
小説を読み進めていくうちに、この小説の、というか作者のすごいところは、表現力だと私は感じました。ミステリーとしての内容ももちろん面白かったのですが、「百聞は一見に如かず」ということわざがありますが、この作者の表現力があれば、一見よりも多くの情報を一度読むだけで得ることが出来る、優れた表現力だと思います。
私が良い表現力だと感じる作家の方は、多くいます。最近は忙しくなり小説を読むことも減りましたが、共通していることは、文字が映像化されて脳にインプットされます。
この時点で相当優れた表現力なのですが、この作者の表現力は、今座っているカフェの席から見える景色がネパールになっているんじゃないかと思うくらい、没頭させてくれました。小説を読んでいて気持ちが良いと思えた作品は、この作品で3作品目です。
3役立ち度・・・3.5点
表現力の勉強になりました。私が一番しびれた文は、「日干し煉瓦をを組み上げた家々は、時間と自重に耐えかねて歪んでいる。物干し紐にはためく服は破れ、ほつれている。そして、こちらを向いている顔たち。・・・」の部分が印象的でした。
文字で表現することは、ブログを書く時に常に悩んでいます。もっと良い表現はないか?もっと伝えることができる文章にするためには、どの言葉を使うべきか?などなどです。
4まとめ
私は米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)さんの作品を今まで1つも読んでこなかったのですが、次はどの米澤作品を読もうか楽しみになったくらい、「王とサーカス」が好きになりました。
普段小説を読まない方にとっては、少し分厚い本ですのでお勧めは出来ません。その卓越した表現力を感じる前に、読むことを止めてしまう可能性もあります。
ですが、普段から小説を読む方で、米澤穂信さんをご存知ではない方は是非読んでみてください。ミステリーとしての内容も面白いのですが、それだけだと数あるミステリー作品の1つです。
ここに米澤さんの表現力が加わることで、今までに感じることがなかった、今その場を体験している感覚を私のように、体験できるかも知れません。
5おまけ
今回は、小説をご紹介しましたが、様々な分野の本をご紹介していきたいと思います。カフェで読みたい本、部屋で読みたい本、図書館で読みたい本、電車の中で読みたい本、私にとって読む場所とシチュエーションは、かなり重要なファクターです。
共感できる方は、是非次回のご紹介もご一読お願いします。
最後までご一読、ありがとうございます。